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『ねむり』   [村上春樹]




『ねむり』 村上春樹/新潮社(2010年11月30日 発行)
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 眠れなくなって十七日めになる。

これが冒頭の切り口である。一人称小説であるが、なかなか「私」の呼称が登場せず、男女どちらであるのかが分からない。「僕」ではないから女かな、いずれにせよ得体の知れない作品が始まったわけだ。

読み終えて感じたのは、文学青年の匂い、片鱗を垣間見、村上春樹は純文学畑の方なんだなと、改めて思ったりするのだった。学生時代、私の出していた同人雑誌の仲間で、この手の作品を書ける奴は居なかったけれど、他の同人で、こういう感覚的な作品を得意とする男が居た。その、林クンを思い起こしたりした。

林クンは結婚式の前日にドタキャンされてしまい、我が同人の仲間たちは花嫁候補だった「あちゃ」のファンだったから、みんなでこの結婚は反対しようと言い、現実に破談になったときは陰で喜びながら、大変だったねなんて、林クンに同情する姿勢をとる、卑怯な男たちだったことも思い出してしまった。

感性が研ぎ澄まされれば、この手の感覚の小説は理解できる。ただ、進む方向性、言い方を変えれば、崩れゆくものが不明なので、ある種のドキドキ感は随所にある。当然のことだけど、短編だから読み終わるのはすぐだったけれど、読後の休憩を必要とした。面白かったかな。








そっぽを向く「そっぽ」は「外方」だった

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富良野のペンション玄関にて

ひとの出入りのある玄関に番犬が居て、懐かしく思った。
あるいは、靴を履くときのためか、腰をかけられそうな木の切り株があった。
フィリピンから来た少女らしき人物が腰をかけていたが、カメラには気づかなかったようだ。
そっぽの向き具合が気に入っているのだけど、双方、何を見つめているのか気になります。




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コメント 3

hatumi30331

ねむり・・・・気になる本。

そっぽ向いてる二人・・・・
これが同時に目線が合ったりすると・・・・
凄いよね!^^
by hatumi30331 (2015-08-16 07:03) 

isoshijimi

現実に結婚前日ドタキャンなんてあるのですね・・・びっくりです。
来週ごまパパ同僚の結婚式と披露宴に参列してきます。
by isoshijimi (2015-08-16 09:03) 

あるいる

このソッポを向いている犬は、一時流行した豹や犬のほぼ等身大の陶器製の置物でしょうか。
身体の滑らかな艶が陶器っぽく見うけられたものですから。
ペンションという客商売の施設にホンモノの大型猟犬を番犬にリードもつけずに放し飼いしているのなら、怖がりな僕は一歩も中にはいれませんし、そんな無神経なペンションに泊まるのはご遠慮させていただきますよ。
大阪へ戻り床屋さんを探していたとき、某床屋さんへ入ったら、店内に猫が二匹放し飼いされていました。
即、回れ右して帰りましたよ。
誰もが皆、犬や猫好きだとは限りません。
1時間も猫と一緒にいるのは僕には拷問です。

by あるいる (2015-08-16 15:34) 

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