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『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』   [村上春樹]




オーソン・ウェルズ(Orson Welles)を知らない人の方が多くなったのだろうか。

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長女と、『パリは燃えているか - Paris Brûle-t-il? (1966)』という「Intermission」入りの長時間映画を見て、長女はブログで「特に、ドイツとフランスの仲介役を務めるスウェーデン領事。あまり喋らなくても、存在感がありました。」などと書いているので、おいおい、あれがオーソン・ウェルズだよ、と言ってしまいました。

彼が、ニッカウヰスキーG&GのCMに出てきたときには驚いたけれど、半世紀前の話だったな。「Perfection」という単語の発音にシビれたものだった。「なつかしい」という旅が始まっている。






『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』 村上春樹/新潮文庫(平成14年11月1日 発行)
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p10「前書きのようなものとして」
 どのような旅にも、多かれ少なかれ、それぞれの中心テーマのようなものがある。四国に行ったときは死ぬつもりで毎日うどんを食べたし、新潟では真っ昼間からきりっとした彫りの深い清酒を存分に味わった。できるだけ数多くの羊を見ることを目的として北海道を旅行したし、アメリカ横断旅行では数え切れないくらいのパンケーキを食べた。トスカナとナパ・ヴァレーでは、人生観に変化が生じかねないほど大量のうまいワインを胃袋に送り込んだ。ドイツと中国ではどういうわけか動物園ばかりまわっていた。


p38
それぞれのディスティラリー(蒸留所)には、それぞれのディスティリングのレシピがある。レシピとは要するに生き方である。何をとり、何を捨てるかという価値基準のようなものである。何かを捨てないものには、何もとれない


p80(脚注)
良いウィスキーに氷を入れて飲むのは、焼きたてのパイを冷凍庫に放り込むようなものだ、と土地の人々は強固に考えている。だからアイルランドとスコットランドでは、酒場にいったらなるべく氷を注文されないほうが良かろう。そうすればとりあえず「文明人のかたわれ」として遇される可能性は高い。
   You need cube?
   No thanks. With just water,please.
シングルモルトはストレートで飲むべきだと言うことですね。氷も御法度、水で割るのは許容範囲、しかし、村上春樹は(p81に)言う。  僕はだいたい半分はストレートで飲む。根がケチなのか、うまいものを水なんかで割るのがもったいないような気がして、どうしても半分はそのまま飲んでしまう。



p85
 僕の個人的な―あくまで個人的な―好みでいけば、食前に向くアイリッシュ・ウィスキーといえば、
   ジェイムソン
   タラモア・デュー
   ブッシュミルズ
あたりで、食後に向くのは
   パディー
   パワーズ
   ブッシュミルズ・モルト


p119「あとがきにかえて」
 よく言われるように、「うまい酒は旅をしない」のだ。輸送や気候の変化によって実際に味が変わってしまうということもあるだろう。あるいはまた、その酒が日常的な実感として、はぐくまれ飲まれている環境が失われることによって、そこにあるアロマが微妙に、多分に心理的に変質してしまうということもあるだろう。


p122
 旅行というのはいいものだなと、そういうときにあらためて思う。人の心の中にしか残らないもの、だからこそ何よりも貴重なものを、旅は僕らに与えてくれる。そのときには気づかなくても、あとでそれと知ることになるものを。もしそうでなかったら、いったい誰が旅行なんかするだろう。







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ウィスキーのお勉強[補習として] 長女のブログをコピペ
ニッカウィスキーが取り扱っているのは、モルトウィスキー(大麦100%)。そのモルトウィスキーにもいくつか種類があります。まず、シングルカスク(モルトウィスキー)。カスク(cask)は樽という意味で、一つの樽から作られた(モルト)ウィスキーをシングルカスクと言います。一つの樽からは450本ほどしか作られません。そのため、このシングルカスクが一番値段の高いものになっているということです。次に、シングルモルト。これは、一つの蒸留所で作られたモルトウィスキー。最後にピュアモルトウィスキー。これは、「モルト(大麦の麦芽)のみ(=ピュア)で作られた」という意味です。樽、蒸留所に関係なく、あくまでモルト100%であれば良い、というものです。ただニッカウィスキーで販売されているのは、ほとんどがシングルモルトでした。シングルカスクは作られる数自体が少ないので、限られた機会にしか販売されていないようです。





ウィスキーを飲む機会が減っていたけれど、村上作品を読み、飲みたい気分が湧いてきている。
ただ、この暑い日々の中では、キンキンに冷えたビールか、よく冷えた白ワインしか飲めない。
とにかく今日もこの暑さが始まる。ファイトだ!




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ファイト! 85

コメント 3

hatumi30331

旅は良いものやね。
私も、ワインも飲むけど・・・・
まずは、キンキンに冷えたビール!!(笑)

大阪では、室温28度で、かなり涼しい。^^
by hatumi30331 (2015-08-14 10:58) 

JUNKO

オーソン・ウェルズ、懐かしい名前です。「第三の男」のテーマ曲が聞こえてきます。
by JUNKO (2015-08-14 15:22) 

あるいる

オーソン・ウェルズも「パリは燃えているか」もなつかしくてルネ・クレマンを思いだし、このポスターを眺めて開高健さんを思い出してしまいました。
大阪生まれ大阪育ちサントリー社員だった開高さんは後年サントリーのテレビCMに登場していましたね。
オーソン・ウェルズ対開高健、見た目のどっしり感はいい勝負だったような。
近頃はウイスキーを飲む機会が減りましたが、暑い夏の夜、ジン・トニックやジン・ライムはすっきりと美味いです。
細かくクラッシュした氷をグラスに溢れるくらいに入れ、バーボンを注いで飲むのも美味いものです。
真夏の夜の酒、きりがありません。

by あるいる (2015-08-14 15:30) 

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