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『夫のちんぽが入らない』   [読書 本]





裏・市長さんがこの小説のことを以前、話題にしていた。
その時、図書館に予約を入れていたようで、届いた。
同人雑誌からの出版だというので、興味を持ったのだと思う。



『夫のちんぽが入らない』 こだま著/扶桑社 (2017年1月16日 初版第一刷発行)
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連続する4つの短編集と捉えて良いのだと思う。
同人誌で先頭の一つ目が着目され、引き続き書いていくことになったのだろう。
ユーモアを忘れない筆に救われるが、まあ、特殊なお話だ。

本名を含め経歴は提示されておらず、覆面投稿のようだ。
おそらく、正体がバレたら、旦那も親も、恥をかかすなと怒るだろう。
そもそも文士は、身内からの罵詈雑言など覚悟の筆だろうが、覆面を被った。

私小説の典型だが、覆面を被ったぶん、テーマの追求は甘くなっていったのだろう。
書き切ってしまい、晒し者になる覚悟の欠如が、掘り下げを甘くしたのだろう。
それでも話題性だとかタイトルで、図書館の順番待ちは数が多そうである。

2つ目あたりの章、主人公が小学校教師になり、学級崩壊に遭う。
この章に関しては、現実味があり、現実そのままのコピーであろう。
独立させて掘り下げ、壊れていく先生を主題に書くのも面白かったと思う。

まあ面白かったよ、以上。
そんな感想。
コソコソと売れていくんだろうな。






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家庭菜園の水まきをずっとしておらず、そろそろと思っていたら雨が降ってくれた。
こういう巡り合わせはラッキーで、図書返却以外に出歩きはしなかった。
図書館へ本を返しに行く途中の公園では、花も水滴を溜めていた。

雨の日の作業、母に見せる写真、どう見せるかの整理である。
写真に花の名前を入れていく。
連続して、名前の入っていない写真を並べる。

そういうスライドショーにすれば、八百長もできる。
同じ写真が出てきて、始めには名前が出るのだと法則を理解すれば。
母も、得意になって花の名前を言い出すかなと、考えた。




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分かる花の名前だけは全て入れてみようと思う。
そして2枚続けて並べて、八百長の、名前当てクイズを作るかな。
名前の分からない花は、「これ花や」で、済ますつもりだ。




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『コーヒーが冷めないうちに』   [読書 本]




もしあなたが本当に読みたい本があるとしたら、それはまだ書かれていない。
だから、あなたが書くべきなのだ。   (トニ・モリソン)




『コーヒーが冷めないうちに』 川口俊和著/サンマーク出版 (2015年12月6日 初版発行)
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タイム・マシーンもののファンタジーだと思う。文学では掘り下げていき、切実なそこには人生がある。ファンタジーには気楽なスイッチがあり、切実さに対してファンタジーでは緊迫感がイノチ。

コミック全盛時代の手軽なファンタジーだった。グッと来ることはあっても泣くことはなかった。人物の掘り下げが浅く、描写が乏しいのは残念だった。一種のタイムトラベルだが、作品冒頭に取扱説明書めいた約束事が書かれていて、それが本編(4つの章)でも繰り返される。どうしても文章は説明口調になってしまい、惜しいなと思うのだ。

東野圭吾の『ナミヤ雑貨店の奇跡』を読んでひどく気に入ってしまう者にとって、小手先で泣かそうとするのではなく、しっかりと人物を描写し、「感動」へ持って行けば良かったのにと、残念がっている。現在50万部を超えているらしいが、話題作りが上手かったんだろうな。

伏線の張り方に散漫さがある。また、つじつま合わせに強引さもある。伏線の甘さと筆の注意散漫さは、読者の集中力を低下させる。読書人口を増やすための入門書、うーん、それなら東野圭吾のナミヤ雑貨店だ。もしどうしても読むなら、図書館で借りましょう。





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母がまだ三途の川を彷徨っている頃、バスの中で不思議な表現を聞いた。
おばちゃんたちが、「鯉のぼりつってる」と言うのだ。
鯉のぼりは上げるものだと思っていたので、その不思議を姉に尋ねた。


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京阪電車の寝屋川市駅ちかくの川で、この光景があり、それをさしてのこと。
鯉のぼりは姉も「あげる」と言い、「吊る」のは、吊された状態をさしているのだろう。
確かに、鯉たちが吊されていたわな。

吊された鯉のぼり写真を母に見せて、反応をもらえるようになったのはGW明け。
徐々に劇的に変化して行ってくれた。
瀕死の状態から1ヶ月あまり、古巣に戻り、元気になろうぜ。




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『夏彦の写真コラム』   [読書 本]





「人生は、じつは自分の外にある。 人生もなにもかも、すべて自分の内側にある、と思っている人がじつに多い。 したがって、うまくいかない人生が、じつに多い」 (片岡義男)






『夏彦の写真コラム』 山本夏彦・藤原正彦/新潮文庫 (平成16年 3月 1日 発行)
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週間新潮に23年間連載された名物コラムの極上エッセンスと唱われている。 この方の、芯がある、硬派の辛口ホンネが昔から好きだった。 近ごろの子は、こういうのは読まなくなったんだろうな。 だから、噛み合うわけがない。 勝手に老いていくしかない。



p24 「潔白なのは残念なこと」
 大きな声では言えないが、私は袖の下またワイロに近いものは必要だと思っている。 世間の潤滑油だと思っている。 人は潔白であることを余儀なくされると意地悪になる。 また正義漢になる。 下級官吏が意地悪だったり、新聞記者が正義を振り回しすぎるのは、彼らにワイロをおくる人も、またくれる人もいないせいである。

 だから中元と歳暮があるのだなと、私は思っている。 この時に持参すればおかしくない。 すこし金目のものでも、それは歳暮であって袖の下ではないと、思い思われることができて、古人は何とうまいことを考えたのだろうと、私は感心するのである。


p28 「やっと中流になったのに」
 羨望嫉妬こそ民主主義の基礎である。 まなじりを決して、以前は思いもよらなかったことまでねたんで呪って、心の安まる日がないのが、我ら中流である。 20万円の月給取りは、ン十万円の医師の収入を許すことができなくて、正義を持ち出して、その正義が嫉妬の変身したものだと思わなくなった。 それを指摘すると怒るようになった。

 醜いことは他人の生活をうらやむこと、尊いことは奉仕して恩に着せぬこと、素晴らしいことは感謝の念を忘れぬこと。 ― と私が言っても信じないなら、福沢諭吉が言っている。





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正義が多すぎて、テレビが暑苦しい。
貝殻になって、ぼんやりする。
人の不倫なんて、勘ぐるヤツがゲス。
昔から、DNAに織り込み済みだから仕方がないのさ。




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ライフ・ガードとか、ライフ・セーバーと言った。
オレたちガードは、なんて思い上がっていた。
毎日、厳しい訓練はあったけど。
浜辺で寝転んでると、ナンパ中と勘違いされるので、しない。

ノンビリ生きていたんだと、今にして思う。
公務員になってから変になったのかな。



ミステリー・ツアー顛末記はあしたのことaru。





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『ジャックはここで飲んでいる』   [読書 本]






要するに人生とは、関係の作り方とその維持のしかただから。 (片岡義男)






『ジャックはここで飲んでいる』 片岡義男/文藝春秋 (2016年5月9日 初版発行)
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「人生は、じつは自分の外にある。人生もなにもかも、すべて自分の内側にある、と思っている人がじつに多い。したがって、うまくいかない人生が、じつに多い」 「人生が自分の内側にあると思うな」


        片岡義男、健在なり。
        学生時代にこぞって読んだ、「雰囲気小説」である。
        基本的に彼の小説に出てくる女性は、かっこいいのである。

        8つの短編が収められていたが、スタイリッシュってところかな。
        石ころがジャガイモに変わる頃、読みあさった片岡さん、77歳でaru。
        妻と出会う前に読みまくっていたのを、懐かしく思い起こした。

        今回も、相変わらず、会話が中心になっている。
        会話の、まだ語られていない部分に仕掛けがあって、そっか、と落ち着く。
        他愛のない、それこそ喫茶店にaru、雰囲気の小説だ。

        誰にも薦めないが、学生時代に読みあさった者の特権で読んだ。
        去年の6月、市川の図書館で立ち読みし、お正月用に札幌で借りた。
        何かを照らしてくれたと思う。 ・・・よしっ。








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        妻を送った帰り、信号待ちで写した。
        お巡りさんだってケンタッキーが食べたいのだろう。
        しかしアメリカ映画のように、日本の警官が制服で食べているのは見ない。
        すると、事件か。




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        午後から大雪。
        そんな予報通り、前が見えない状態だから車には乗らない。
        図書館出先機関へ本の返却は、徒歩。
        すると昨日は、9000歩達成。




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『すばらしき父さん狐』   [読書 本]




           素晴らしきかな人生
           昔はそう言ったけれど、本当かしら。
           ある意味で、私は貝になりたい、よ。



『すばらしき父さん狐』 ロアルド・ダール 柳瀬尚紀]/評論社 (2006年1月30日 初版発行)
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p82
「この世のどこにだな、わが子が飢え死にしそうだってのに、ニワトリの二羽や三羽くすねもしない親がいるか?」

[あらすじ]  父さんギツネは生活のために意地悪な3人の農場主たちからニワトリやアヒル、七面鳥を盗み出していた。これが原因で3人の農場主たちは鉄砲で父さんギツネの尻尾を吹き飛ばしたどころか、ショベルカーでキツネ一家の住んでいた丘の上の森の大きな木の下の洞穴を荒らし、使用人たちを森に放って山狩りを始めた。キツネ一家は万事休すと思われた。


        とにかくよく戦うお父さん狐だった。
        常に家族を思い前向き、決断と行動がセットで素晴らしい。
        こんな婿殿が、来ないかなぁ。

        おそらくロアルド・ダールが、寝る前の子どもに語っていた話。
        寝る前に蒲団の中で読んでいた、おっさん。
        よく眠れる良い子に似たオッサンになれた。




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        昨日は良く晴れて、初春を思わせる陽気だった。
        と言っても最高気温は4℃だが。
        今日は未明から、しんしんと雪が降り続けている、雪国。



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       昨日の不愉快 1
        ・ 韓国 国定教科書の原案、改めて「慰安婦は強制」
        ・ 慰安婦問題や島根県・竹島についての記述は現在の検定教科書よりも増量。
        ・ 竹島については、検定教科書と同様に「韓国固有の領土」と明記。

        こういう教育を続けていれば、事実誤認の国民で埋め尽くされるのだろう。
        結局は、争いごとの種を自ら撒き散らしている韓国。
        はやく民主化してくれないと、洋服を着た野蛮人のままであるぞ。



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       昨日の不愉快 2
        ・ 覚醒剤使用の疑い、ASKA容疑者を逮捕
        ・ 2014年5月にも同法違反容疑で逮捕され、執行猶予期間中。
        ・ 尿検査で陽性反応が出たという。

        58歳にもなってバカとしか言えず、人生を失ってしまった。
        性犯罪と薬物犯罪は必ず繰り返す。
        禁錮期間ですら彼らには、次の実行までの妄想期間でしかないのだから。





        今日こそ不愉快にならないように、焼き芋を食べる。
        安納芋を、おやつに食べる。
        やっぱり、焼き芋がイチバンだ。




ファイト!






『キリンの子』   [読書 本]





        いじめがなくなることはない、と彼が言った。
        そのとおりだと思う。
        人間のDNAには既に、いじめが組み込まれているのだろう。




揃えられ主人の帰り待っている飛び降りたこと知らぬ革靴




『キリンの子  鳥居歌集』 鳥居/KADOKAWA (2016年2月10日 初版発行)
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       普段、歌集を読むことはないが気になっていたので借りて読んだ。
       陽気なおじさんになりたい私には、暗いし重かったかな。
       もう、甘ったるい妄想の中に生きている年寄りには、キツかった。
        


          クラス中「いつも通り」を装って浮標のごとく我は泣きおり


          一つずつ命宿さぬ文字たちを綴り続けて履歴書できる


          大きく手を振れば大きく手を振り返す母が見えなくなる曲がり角


          理由なく殴られている理由なくトイレの床は硬く冷たい


          全裸にて踊れと囃す先輩に囲まれながら遠く窓見る


          病室は豆腐のような静けさで割れない窓が一つだけある





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        そう言えば以前、自分は高校教師だったんだと、最近は思う。
        センター試験まであと53日。
        この時期、いつでもパトロール、子どもたちの変化を見て歩き声をかけた。

        入水自殺未遂1件、教師生活の中で、これだけはキツかった。
        子どもたちの「安全」を確保するために、やるべきコトは沢山あった。
        教師の本当の仕事は、職員室にはないんだよね。



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キングプロテア/3240円]

文部科学省は21日、いじめへの対応が不十分だったとして、市教育委員会などに再発防止を指示した。◆横浜市役所を訪れた文科省の義家弘介副大臣は「学校や市教委などがしっかりと機能しなかったという反省点がある」と指摘。市教委の岡田優子教育長は「市教委全体で(いじめを)解決できる方法を検討したい」と話した。また、市教委は記者会見で、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」に該当する不登校などを把握した場合、指導主事を学校に派遣し調査することを明らかにした。  (読売新聞/2016年11月21日 22時46分)

        何をやってんだろうな、相変わらず。
        学校の先生は、それだけで専門家でなくてはならない。
        それをさらに、いじめの専門家を作ろうとする、行政め。

        当たり前の感性を持った教師を採用、いや、作るのが先なのだが。
        元レスラーや元ヤンキーを文科省のトップに据えて、どこへ行くのだろう。
        「教育は人なり」、これを説明せよと、私は採用試験で問われたが。




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「コンビニ人間」   [読書 本]





       龍さんは最近どうしたのだろう。
       いやによく褒めるというか、絶賛する。
       全スペースを受賞作にだけ捧げ、後半は絶賛だ。

       第155回芥川賞受賞作
       「コンビニ人間」 村田沙耶香



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選評:村上龍 ◆(前略)◆「現実を描き出す」それは小説が持つ特質であり、力だ。隠蔽されがちで、また当然のこととして見過ごされがちで、あるいは異物として簡単に排除されがちな現実を描く、そして、正確な言葉を発することが出来ない人の、悲しみ、苦悩、嘆き、愚痴、数奇な行動などをていねいに翻訳し、ディテールを重ね、物語として紡ぐことで本質的なことを露わにする。今に限らず、現実は、常に、見えにくい。複雑に絡み合っているが、それはバラバラになったジグソーパズルのように脈絡がなく、本質的なものを抽出するのは、どんな時代でも至難の業だ。作者は「コンビニ」という、どこにでも存在して、誰もが知っている場所で生きる人々を厳密に描写することに挑戦し、勝利した。◆しかも「コンビニ人間」には上質のユーモアがあり、作者に客観性が備わっていることを示す。このような作品が誕生し、受賞したことを素直に喜びたい。




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去年の文藝春秋・九月特別号で読んだ2作品よりはずっと良い作品を読んだという感想を持った。力のある人なんだろうと思うし、人物設定に極端さと奇異さを感じつつも、あり得るだろうな、と思える現実がしっかり切り取られている。

コンビニではないが、サービス的な接客業に就いた次女の職業意識を知るにつけ、彼女にも、この作品のような音や空気が流れ始め、それに馴染んできたのだろうと考えて、面白いから読むがイイ、と薦めた。




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もちろん、おそらくだが、うちの次女は魅力的な女の子だし、親が言うのも妙な話だが、そんなに壊れている感じはしないのだよ。




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『顔に降りかかる雨』   [読書 本]




    桐野夏生のエッセイが教科書に載っていたように思う。
    そんなこともあり、彼の作品を読んでみようとふと思った。
    選び方を間違えれば、損した気分になることが分かった。


『顔に降りかかる雨』 桐野夏生/講談社文庫 (1996年7月15日 第1刷発行)
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大事なのは変だと感じる感性と、何故だと考える想像力だ。

p369
私は気づかれないように、そっと物陰から彼女の写真を数枚撮った。それから、近所のカメラ量販店の「即日」という看板の出ているところで現像に出した。現像の上がるのは夕方。
 私は、公衆電話を探した



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色褪せる物は必ずあって、「写真の現像」も、「公衆電話」も、今では見かけない代物になっている。いつかテレビでやっていたけれど、札幌駅前で親子をつかまえて10円を渡し、息子が公衆電話から電話をかけるのを父親がそばで見る、というものだった。受話器を持ち上げてから10円を入れるということに、なかなか気づかない息子。 見ていた父親が驚いていたのが印象的だった。



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「江戸川乱歩賞受賞」作品は、考えてみれば、東野圭吾のそれも、まだまだ未熟というか、こねくり回した感じが抜けていない。出発点を読むのは、娯楽のためであれば、あれこれと突っ込みを入れたくなってしまうのも当たり前だった。だから、文句は言わない。


    犬のように待つか。 ワンワン。
    猫のようにさっさと寝てしまうか。 ニャーニャー。
    オジサンはおのぼりさんだから、散歩しながら考える。 キョロ、キョロ。



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『たった一人の熱狂』   [読書 本]




おそらくバイタリティー溢れる人って、疲れるんだろうなと思った。
行き止まりにつき進路変更のため、洗車中のような状態の私には、キツいし重かった。
図書館で予約しておいたら、季節外れに届いた本。

10代後半から、志を少しでも持つ連中のハートに火を付けそうで、図書館に予約していた。
たしかに、あの生徒会長さんには断片でも読ませてやりたかった気がする。
若者のハートに火を付ける、着火剤のような言葉が多かったけれど、おさんには重かった。

やりすぎだとか、よくまあそんなに頑張れるなあ、と以前は言われ人が離れていった。
現役時代の私は、こんな押しつけがましさがあったのだろうか、と少し恐怖する。
熱い言葉の乱射はあったけれど、うーむ、時代に合わなかったのかなー。






『たった一人の熱狂』 見城 徹/双葉社 (20015年 3月22日 第一刷発行)
  仕事と人生に効く51の言葉
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p15
 職を転々としながら、茫漠とした気持ちで天職を見つけようとしても、巡り会えるものではない。自分を痛めながら何かに入れ上げる。生き方の集積が全てを決めるのだ。

p31
 圧倒的努力ができるかどうかは、要は心の問題なのだ。どんなに苦しくても仕事を途中で放り出さず、誰よりも自分に厳しく途方もない努力を重ねる。できるかできないかではなく、やるかやらないかの差が勝負を決するのだ。

p77
 「有名人や芸能人と仲良くなるにはどうしたらいいですか」
 こんな質問をする時点で、その人はまったく見込みがないと思う。人はキミがどんなカードを持っているか、冷静に見ているものだ。キミの価値を決めるのはキミ自身ではない。相手だ。キミが仕事で結果を出し続けていれば、「あの人はキラーカードを持っている」と気づいた人が向こうから近づいてくる。

p90
 仕事ができない人間の共通点は、自分に甘いこと。思い込みが強いこと。小さなこと、片隅の人を大事にしないこと。約束を守らないこと。時間に遅れること。他者への想像力が足りないこと。

p165
 小さく生きて、小さく死んでいく。誠実に生きて、誠実に自分の運命を引き受けて死んでいく。





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昨日、札幌でも桜の開花宣言があった。別に彼らが宣言しようが、しまいが、既に、近所では咲いていたし、咲いて居なけりゃ咲いていないのさ。 どうも、気象庁の方って、ああやってテレビに出たがるのかな。もっと可愛い子がピンクのスカートはいて言ってくれるなら、おじさんも嬉しいけれど。 オレは宣言されなくても、自分の目で確認できるし、近所にも色々な種類の桜も咲き始めている。・・・ちょっと反抗的なおじさんなんだ。



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『星々の悲しみ』    [読書 本]




悔いを残したくないと思っている。
しかし、悔いが残るためには、やりたいことがなければならない。
それが果たせない時に悔いるわけだから、で、オレのやりたいことって、何よ。



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大学時代、文学部の卒論でお世話になった教授からの年賀状には、今年もいつもながらの長い手書き文章があった。「小生、今年喜寿を迎えます」で始まり、縦書きがスペースを失いナメクジのように進路を横に変えて、「・・・たように、自伝めいたものを書いておいた方がよいと思うがどうだろうか?」と結ばれていた。

1月からずっと気になっていて、「前へ」が主軸の前向き人生を歩む私が、ずっと今までのことをあれこれ考えるようになってしまっている。考えるだけで、恥ずかしくて、懺悔だらけで、いたたまれなくて、もう既に、怯えるだけのおっさんになってしまっている。そういう隙間の出来た心に、青春だとか恋愛がテーマの作品が、入り込んでくるようになってしまった。自身の、守りの弱さを感じている。






『星々の悲しみ』 宮本輝/文春文庫 (2008年 8月10日 新装版第一刷)
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p17
ぼくはぼんやりと、薄暗い部屋を囲むようにしてきちんと並べられている夥しい数の書物を眺めた。これらの本を、たとえすべて読破したからといって、希望する大学に入れるわけではないのだという考えが、ほんの少しのあいだ、ぼくに強い不安感をもたらした。頬杖をついて、ガラス窓越しに黒い雲が拡がったり縮んだりするさまを見ていた。大学にさえ入ってしまえば、本を読むことも女の子を口説いてみることも、気が変になるくらい勉強してみることも自由なのだと思うと、またいっそう腹立たしくなってきた。






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宮本輝の短編集を読んだのだが、全てに物足りなさを感じた。人物を描くのが上手な作家だと思うのだが、短編にしておくのが勿体ない。せめて連作短編にでもなっていれば、もっと違う楽しみが出来たのだけど、仕方がない。暫く宮本輝は休んで、違う作家に移る。大型長編が届いたから、そちらに心が転移してしまった。




少しだけ地味な生活が始まりました。というか、単調な生活。学生時代に戻ったような。


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