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ドンちゃんと居た時代   [むかし噺]




店の前でご主人を待つ犬を見て思った。
おい、太りすぎだぞって。


おい太りすぎだぞ.JPG


白い犬を見るたびに、ドンちゃんを思い出す。
でも、ドンちゃんはエレガントだったんだぞ。
久々に、ドンちゃんのビデオ見ようかと、妻を誘った。
30分以上かけて見た物は、風呂に入り、ご飯を食べるだけのもの。



ドンちゃんだぞ.jpg
(1989年1月/函館へ引っ越し準備のドンちゃん)

32年前のビデオである。
そこには、22歳の三女より少しだけ年上の妻も時折、登場した。
次女よりは確実に年下の「妻」が写っている驚き。
石炭から石油に変えた風呂、あるいはストーブ。
全てが貧しく見えるのだけど、幸せそうな温かさを感じた。



修行僧像.JPG


公宅は2LDKの木造平屋。
冬は、窓にビニール貼りをしても隙間風の入る室内。
嵐の夜には枕元に雪が吹き込んでいることもあった。
夜になると外は、風と星しかない、最果ての地だった。
そんな光景を考えると絶望的なのだが、楽しそうなのが不思議だった。



ママ未成年略取誘拐かい.jpg
(未成年だった頃の今は妻と熱海へ海水浴に)

オレは北海道が好きだったから、それでいいのだが。
どうして妻が、こんな遠くまで来たのか、見ていると悪いことをした気分である。
可哀想にねぇー、悪いヤツに捕まったんだねぇー。
そんなことを言いながら、オレは謝るのである。
妻はただ、今さら謝られてもねぇ、と笑っている。


ビデオの中の自分より、ずっと未来が少なくなってしまった。
それでも、ビデオの中の「女の子」がやっぱり好きなんだな、と思う。
その女の子と、一緒に時間を過ごせたことが、幸せだったんだと思う。
ひどいことをいい、泣かせることの方が多かったんだろうけれど。
何だか、考えちゃったね。



握りこぶしの中にあるように見せた夢を
遠ざかる誰のためにふりかざせばいい

握りこぶしの中にあるように見せた夢を
もう二年 もう十年 忘れすてるまで
          (「歌姫」/中島みゆき)





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